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2016年5月 1日 (日)

言葉の重み

若い頃は気が付かなかった言葉の重みを最近とても感じるようになった。

自分が発した言葉で人がどう思うかなんて全く考えず、思ったままをそのまま話しても許された時代があった。いや、その当時の仲間に恵まれていたから本音が話せていただけなのか。

実はどれだけの人を傷つけていたのだろう?はっきり言う事がカッコいいと思ってた時代があった気がしていた。それは本当に正しかったのだろうか。

でも本音をそのままストレートに伝えられたあの頃が懐かしい。

今は本音を言う事が怖かったりする。時代は変わってしまった。

誰かを傷付けたり誤解されるんじゃないか、って。

先輩や同世代とは本音で話せる事が下の世代に本音で話した後に落ち込む事が多くなってしまった。

でも言わずにはいられない時もある。

自分が思ってる事が本当に正しい事かどうかわからないけれど。伝えたい相手だったら年上年下関係なく話したくなる。

私は本当の事だけ話したいし、本音を聞きたい。

でも本音で話していいのは一握りなのかもな、と。結局自分自身が傷付きたくないだけなのか?

そんな事を想った4月の終わり。

つい最近、叔母が書いた詩集が届いた。

今の私の心に響いた詩を記します。

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「軌道」

人は流れの中を歩いて行く

時折振り向いて

その背中に

ことばを探す

ついて来いなのか

さよならなのか

踏み出せば

ついて行く

踵を返せば

さようなら

解っているのに

何故かあなたに

縋りたくて

その背中の

ことばが欲しい

詩:大和田尚子

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父の形見のカメラ

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コメント

素敵なおばさまですね。
「背中に言葉を探す」綺麗な表現です。
何気ない言葉が人を大いに傷つけ、そして時には大いにはげますのです。
ナイフのような鋭さを持っています。
丁寧に扱わなくてはいけませんね。

投稿: junko | 2016年5月 1日 (日) 16時16分

junkoさん
コメントありがとうございます。
私もこの叔母の詩が大好きです。そしてjunkoさんのコメントに励まされました。
ありがとうございます!
叔母から届いた詩集にはとても素敵な詩が沢山あるのでまたこのblogで紹介したいと思います(^▽^)

投稿: 大泉美佳 | 2016年5月 1日 (日) 17時36分

言葉の選び方、とても難しいですよね。
どれだけ丁寧に説明しても伝わらないときは伝わらないし、アレソレコレしか言っていないのに伝わることもあり。
言葉で伝えるってとっても難しいなと思います。
口から出る言葉の一つ一つで、“自分”も形成されていっているのかなと。
相手からの印象だったり…。うまくは言えないですけれど。

詩、とっても素敵です。
切ないというかなんというか。
今の私の気持ちにとってもリンクします。
(ライブ終了後の気持ちですw)
すみません、ちょっとズレました。

投稿: めぐ | 2016年5月 2日 (月) 09時53分

めぐさん、コメントありがとうございます(^▽^)
言葉は本当に難しい。発する相手にもよりますが、悪気がなくても悪く聞こえたり、逆にひどい言葉でも愛情を持てる相手だったら笑って済んだり。結局人と人、って事ですかね。SNSやネット上だけでのやり取りだと相手の事が分からないから余計にややこしくなりますしね。でも自分は正直に、でも人にやさしくありたいと思います。
叔母の詩は私も気に入ってます。いい感じで切ないですよね。めぐさんの今の心境にリンクしたのですね!なんか分かりますw
また叔母の詩で気に入ってるものを書きますね(^▽^)

投稿: 大泉美佳 | 2016年5月 3日 (火) 00時41分

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